尿の通り道(腎杯・腎盂・尿管・膀胱・尿道)を尿路と言いますが、これら尿路に結石ができた場合を尿路結石と言います。
石(結石)ができた場所によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石というように分類されます。結石の多くは、尿酸やリン酸、シュウ酸といった尿中物質が固まることでできると言われ、また水分摂取が少なくて排尿が少ないといった方も起こりやすいと考えられています。
腎臓内に結石がとどまっている間(腎結石)は痛みが出ませんが、結石が尿管に移動して尿管や膀胱などに詰まると、背中にかけて激しく痛み、吐き気や嘔吐のほか、残尿感や排尿時の不快感を感じることもあります。検査をする際は、痛みがある場合はそれらをコントロールしながら、腹部超音波、腹部レントゲン検査などの画像検査、採尿による尿検査で尿中の赤血球や白血球などの有無を調べるなどして、尿路結石かどうかの診断を行います。
結石の大きさが10mm以下であれば、自然排石を待つ保存的治療になります。
また、鎮痛薬などで痛みを抑えたり、結石形成抑制剤を用いる薬物療法を行うこともあります。結石が大きかったり、自然排石が難しいと医師が判断した場合は手術療法として、体の外から衝撃波を当てて結石を砕く、体外衝撃波結石破砕手術(ESWL)やレーザー砕石器などを用いた内視鏡手術を行います。